2009年に開催された、デザイン・アートの展覧会レポートです。
| 東京デザイナーズウィーク2009 |
会 期/2009年10月30日(金)~11月3日(火・祝)の5日間。
開催時間/11:00~20:00(最終入場時間 19:30まで)
ビジネスタイム/11:00~17:00 (10月30日 / 11月2日の2日間)
会 場/明治神宮外苑(東京都新宿区霞丘町2-3 明治神宮外苑)
主 催/NPO法人デザインアソシエーション、リードエグジビションズUK、環境省(2009)
後 援/経済産業省(2005〜)
主催のNPO法人デザインアソシエーション について
○コンセプト○
デザインがこの国を変えていく、ほんとうにそんなことができるのか。今までなら考えられなかったことかもしれない。ここ数年、既存のカテゴリーに縛られることなく、新しい展開を見せるデザインの世界。リアルに国を変えていける力は、その現場に有るとわたしたちは感じている。自分から発信するほど、可能性は広がる。あなたの才能に出会いたがっている人がいる。デザインアソシエーションは、デザイナー・企業・大使館・メディア・学校をフレキシブルに結び、ジャンルを超え、国を超えて、デザインで社会へ貢献していく運動体、NPOです。
○4つの活動○
Exhibition Channel ―デザイナーズウィーク―
多種多様な生活デザインに関わる企業、団体、学校、大使館、そしてデザイナーが参加するデザインイベント、東京デザイナーズウィークを国内外で開催。
Design Channel ―デザインポータルサイト―
NPO法人デザインアソシエーションの公式WEBサイトデザインポータルサイト『DESIGN CHANNEL』デザイン関係者の情報のほか、デザインニュースや動画などをお楽しみいただけます。
Academy Channel ―デザイン特講―
時代の先端で活躍するトップクリエイタ-によるデザイン特別講義。WEBサイト『DESIGN CHANNEL』にて発信。
Business Channel ―デザインコンサルティング―
コミュニケーションデザインや新製品の開発まで、デザインアソシエーションが幅広いデザインネットワークを駆使して、さまざまなデザインビジネスをプロデュ-ス。
○その他○
会長
浅葉克己(株式会社浅葉克己デザイン室/アートディレクター)
代表(理事長)
川崎健二(デザインアソシエーション)
副理事長
森 浩生(森ビル株式会社/専務取締役)
佐藤 茂(株式会社CHINTAI/代表取締役会長)
理事
伊東豊雄 (株式会社伊東豊雄建築設計事務所/建築家)
川上元美 (川上デザインルーム/デザイナー)
隈 研吾 (株式会社隈研吾建築都市設計事務所/建築家/東京大学教授)
島田 康史 (株式会社ルミナベッラ/代表取締役社長)
田淵 諭 (多摩美術大学教授/建築家)
鶴田 浩(リアルスタイル/代表取締役社長)
加藤 公敬(富士通デザイン株式会社/代表取締役社長)
川上 麻衣子(女優/ガラス工芸作家)
池坊 美佳(華道家元 池坊青年部代表/華道家)
佐藤可士和 (株式会社サムライ/アートディレクター)
越智 茂樹 (デザインアソシエーション)
監事
阿部 陽一 (税理士)
沖 健次 (東京造形大教授/インテリアデザイナー)
東京デザイナーズウィーク後援
経済産業省(2009)
去年と引き続き少し割安な「事前予約」を行い入場しました。が、奇妙なことがおこりました。「事前予約」者のほうが、当日入場者にくらべ圧倒的に多かったため、当日入場者の方が早く入場してしまうという事態。これについては、みなさん「シブい顔」されていました。日射しが強いし、早く入りたいので「事前予約者」は全員不機嫌でした。こういう時は、お友達と一緒だと退屈しないのですが、毎回一人で来場の私は少しさみしく感じました。

データ処理のためらしく、左側一般人・右側デザイナーで入口が違います
去年と今年は、テント外のコンテナなどのレイアウトが違うのですが,去年の方がコンテナが多いようにかんじました。
2009年のレイアウト調べましたら、去年の方が大きなコンテナが使われていたので、規模が縮小されたのはまちがいないようです。


銀色の車体は、動く事務所です。アイディアとして私が出したことがあるので、本当に実現してしまう学生のエネルギーに嫉妬しました。アイディアが出たら、すぐに形にしないと負けてしまいますね。

椅子が芝生!これ欲しい。右は、傘立てです。デザインが優れている上に、傘もタクサンかけられそう。

机の足が椅子だ。これもほしくなりました。去年もみかけましたが、暴風雨用の傘。ちょい雨のときは、はずかしいかも。

未来の携帯電話。右は、壁にとりつけるグリーン。オフィスの空気がなごみそうです。

学生スペースです。去年は、テント中でしたが、今年は屋外で寒そうでしたが、皆元気で私もうれしい。学生の作品は、「え〜」とびっくりするようなデザインがあったりするので、楽しい。


今年も販売されているのをみかけました。去年購入したのですが、カバンにとりつけたらどこかに落としてしまいました。磁石でくっつくので、イロイロな形に変身して楽しかった。
来年も、私をわくわくさせてくれるようなデザイン展でありますように。
国内のデザイン展として同時期に開催されていて比較されるものに、デザイン・フェスタがあり10/24と25日に行われました。
デザイン・フェスタ有限会社(渋谷区神宮前)という組織で行われています。
15年前の1994年より、毎年5月と10月に「東京ビックサイト」で行われる大掛かりなデザイン展示会。会期は土・日の2日間であり、2009年の10月で第30回をとなりました。
本年10月の各国参加アーティストは8,500人であり、国際性が豊かな点に特徴があり。アーティストブースは約2,600あり、レストラン、ミニシアター、ショースペースも充実している。テレビ番組や雑誌でも、毎回華やかに紹介をされているため、東京デザイナーズウィーク(以下TDWと省略)と比較すると知名度は高い。
筆者は鑑賞する際、全てのブースを見ているが、お祭り騒ぎのイメージが強く、学術的な面はほとんどない。10年前、8年前、2年前の合計3回鑑賞をしているが、作品のレベルは玉石混淆である。8年前に、自主出版の本を並べていた大学生と、文学評論家についての会話が高度であったことが1回のみである。そして、研究会の発表らしきものが毎回3ブースほどある。個人のデータとなるが、約18,000人中に6〜8人が学術的な内容、という結果である。
デザイン・フェスタは、とにかく楽しませてくれるが、おふざけが多すぎることから芸術面が低い印象を受けてしまう。年齢層の幅は広く、父兄同伴とはいえ小学生から90代の高齢者が作品を展示・即売会をしている。デザイン(ファッションも含む)だけではなく、コミック系が目立ち、アート系の作品は2割ほど。出品者でコスプレを楽しむ人が多くみられるため、猥雑さを醸し出している。TDWでは、ほとんど見られない傾向。
TDWは、学生ブース以外は中流以上のものを発表している。TDWは、厳しい審査があるが、デザイン・フェスタは誰でも気軽に参加ができる形式。ブースエリア料金はTDWは8倍である。このように、開催目的が異なることから、各特色の違いが見られる。
共通点としては、「デザインを楽しもう」というエネルギーと、学生によるボランティアスタッフのひたむきさが、観賞後の心地よさを残してくれている。



