柔軟剤などの香料に苦しんでいる人がふえて「香害」という言葉が有名になりました。
柔軟剤の原材料に、有害物質であるイソシアネートとホルムアルデヒドが使われています。

柔軟剤の香りが長続きするのはマイクロカプセルと呼ばれる方法です。
カプセルの中に香料が入っていますが、そのカプセルの原材料に、「杉並病」の原因の一つである猛毒イソシアネートと、シックハウスの原因として有名なホルムアルデヒドが、使われています。
「杉並病」とは20年前に起きた、圧縮施設「杉並中継所」による杉並住民による健康被害のことです。

化学物質過敏症やその予備軍と呼べるような一部の人達が、苦しむニオイは、化学の力による香料持続の技術です。大手メーカーが競って販売している化学系の洗剤や柔軟剤が長時間香る原因は、マイクロカプセルと呼ばれる香りの原料にあります。
12週間位香りが続くマイクロカプセルとは、ＰＭ2.5とほぼ同じ大きさの香りの入ったカプセルのことです。
洗たくで衣類についたマイクロカプセルは、擦れたりしたときにカプセルが破けて香りが漂います。つまり空気中に化学物質香料とイソシアネートとホルムアルデヒドが舞い続けているので、化学物質に反応する一部の人達は苦しいのです。

なぜこのような危険なことが10年以上も放置されているのでしょうか。
なぜ、テレビなどのメディアでこの問題を取り上げないのでしょうか。
それは、放送局を支える洗剤大手メーカーの力があるからです。

有名タレントがマイクロカプセルによる洗剤や柔軟剤などを美化しています。
人の健康を全く無視した商品です。
これらの有害な化学物質をなくすためには、利用するのをやめるしかなさそうです。
もちろん、化学物質に苦しんでいる人達は使っていませんが、これが「よい香り」という化学物質中毒者の方が圧倒的に多いのが現状のようです。

参考文献：
古庄弘枝『マイクロカプセル香害』
ＮＰＯ化学物質過敏症支援センター冊子

2019.8.14 

 カナリアからのメッセージ

私の住む浜松市が、化学物質過敏症を理解してくれる地域になってもらうことを願い「浜松化学物質過敏症（CS）の会」を3年ほど前に立ち上げました。
私も会員さんも、活動しにくい体の上に年配者が多いため、動きは緩やかでございます。
ＣＳの人が住みやすい浜松市にしたい人は、是非会員登録してください、明るく元気な人が多いです。
オーガニックたま屋で受け付けています。

2019.9/1（日）お店をお休みして、会員の中でも活動に関心の高い方5名が集まりＣＳの理解を広げるＤＶＤ「カナリアからのメッセージ（シャボン玉制作）」30分の上映と総会を行いました。
ＣＳの人がＣＳを知らない人に伝えるにはこのような30分の映像がよく、ダビングができるとよいのですが。
団体で10名以上の人が見るという条件でシャボン玉が無料で貸出をしています。
また「化学物質過敏症支援センター」が出している「マンガで伝える冊子」もよい、という意見が出ました。
マンガは有料ですが、お店で常時置くようにします。

浜松市には、これからＣＳを理解してもらうために要望書を出していきます。
今は、ＣＳを理解してくれる人が少なく差別的な対応や言葉を向けられることが多く、ＣＳの人たちは落ち込むことばかり。ＣＳが集まりますと、そういった回りの差別の話に盛り上がります。

たとえば医療機関では、ＣＳ以外の病気や歯科の治療でＣＳのことを告げますと断られたり、先生のプライドか？知ったかぶり？「それがどうしたの」という対応をされたりと。ＣＳを理解されていない人ばかりで、やっかいもの扱いされています。
友人や家族の理解も薄いので、友達とは疎遠に、家族とは同居できなくなる人もいます。
また、ＣＳの人は薬は使えないし、栄養価の高い食品が必要ですので「添加物・農薬・化学肥料・遺伝子組換えはゼロの食品、発酵食品もスーパーは化学処理しているのでスーパーの味噌や醤油は使えない、全国で数点しかないお蔵の天然菌の発酵食品を使う、など」ＣＳがダメなものは食品として安全でない、ということですので一般の人にとってもよいものです。

そういったものを取り揃えている「オーガニックたま屋」も「誰もそこまで求めていない、上級・高級ぶっている」などと非難的なことを言われて傷ついています。
「食べられない人がいるので、希少な食品を苦労して仕入れて販売している」ということを理解してもらいたいです。
化学物質過敏症、アトピー、食物アレルギーなど、食べ物が原因の病気の人が必要な食品があるのです。
また「健康食品の店」という人がいますが、健康食品のメーカーとの取引はないので、「サプリメント、栄養補助食品」はありません。
健康食品とオーガニックの意味は違います。
民間療法と呼ばれている手当法の商品は扱っています。
また、常連のお客様の要望で、オーガニックの青汁やビワの種は置いています。

ＣＳの人たちが食べられないスーパーマーケット・コンビニ・ドラッグストアの食品、それは危険な食べものです。
当たり前だと思っている楽しい多種類のそれらの食品は、不自然なものばかり。
誰もがガンや現代病になっている原因の一つは、それらの当たり前だと思われている手軽で安価な食品にあるのではないでしょうか。
また、すでに遅いのですが地球まるごとの環境破壊、社会生活に多すぎる化学物質。
これらにＣＳの私達は日々苦しめられています。

化学物質過敏症の人は、毒物に敏感な鳥「カナリア」以上に危険を感知する能力を持っています。
この特別な能力は、社会生活の環境汚染を知るために役に立ちます。
ＣＳの人が苦しい場所や食べられない食品は、それらが感知できない人にとっても体に悪いものでしょう。
1家に1人ＣＳがいたら、他の家族が救われること間違いなし！

2019.9.9

法事に出られない

化学物質過敏症（以下ＣＳ）になりますと、お通夜とお葬式、法事等に出られません。原因の順番は、お線香・スマホの電磁波・不特定多数の衣類などのニオイ問題。
お客様で親のお葬式に出るのを諦めた、という方がおりました。切実です、究極の選択です。

ＣＳの人は電磁波過敏症もありますので、法事関係はダブルで苦しいです。
私も今年の春に親族3人だけで親の法事をしましたが、つくづく「家族でお葬式がでたら私はお葬式に出られない」という確信を持ちました。なぜなら、家族3人とお坊さんと行き慣れたお寺での1時間だけでも苦しかったからです。お線香なしでお葬式をして頂いたとしても、お寺にはお線香のニオイが染みついていますし、お坊さんの体はお線香のニオイがします。お線香が天然ならいいだろう、とよく言われますが天然であっても煙そのものに問題があります。煙は刺激物であり、天然成分であっても、どのような線香でも燃やすことにより、発がん物質であるベンゼンが検出されることが認められています。

線香、お香及び蚊取り線香の 煙中ベンゼン濃度

また、ＣＳの人には無垢材の木であればなんでもいいのだろう、と思っている人が多いのですが、木の種類によって天然のものでも人により苦手なニオイがあります。お店に来るお客様の話のデータですが、ＣＳの人はヒノキが苦手な人が多いようです。私もほんのりヒノキが香るのは好きですが、ヒノキ風呂となるときつく感じます。

ＣＳになりたての方は正しい判断ができないため、リフォームで失敗する人が多いです。シックハウスで苦しみ、全てを天然にすればよいのだ、と思いヒノキ等を使い高額なリフォームをしたのだが、自分に合わない天然素材を使ってしまい結局住めない・・・という不幸な話もよく聞きます。精神的にダメージをうけているせいか、正しいことを伝えても、忠告が苦手な人が多く、非難・否定されていると受け取られるので私も「どのように伝えたらよいのか」いつも苦しんでいます。イロイロと言葉を選んで説明しているのですが、間違った概念を持っていることが、一番大きな問題だと感じています。

ＣＳになりたての人の判断は一般人の感覚のため、間違った方法でＣＳを悪化させている人が多く、心が痛みます。
また、ＣＳの人はヒステリーを起こしたり攻撃的なことをいったり、精神的に問題があるような言動を起こしますが、これは化学物質が脳に刺激を与えてそのようになることは医学的によくあるそうです。ＣＳの人は皆経験があります、暴言を吐いて後悔することがあっても落ち込まないでください。
参考：柳沢幸雄・石川哲・宮田幹夫『化学物質過敏症』

10年以上前はＣＳだと知らなかったのですが、お葬式とお通夜になると体調不良になっていました。人に酔っている、ストレス、お線香が苦手、過労のため体調不良、親戚関係のお付き合いが苦手のため、だと思っていましたがＣＳで苦しかったのです。10～20年前は、洗剤などのニオイや電磁波は、今ほど強くなかったので昔の方がまだよかったと思います。

化学物質の入っていないお線香を用意しても煙は有害物質であり、ＣＳの人はそれ以外のものも苦しいです。訪問する人や建物に染みついた化学物質のニオイに反応します。
お寺には様々な線香のニオイが混じっていますし、お葬式に来る人の衣類には様々なお葬式歴のお線香のニオイや洗剤のニオイが混じり、かなり過激なニオイがします。数年前と比較して洗剤などの香料が強くなり、ＣＳの人はますます一般の人が集まる場所に行くことが大変になっています。さらにWi-fiやスマホの電磁波が強くなり、どのような人もスマホを持ち歩いていますので、10年前の法事の時より香料のニオイと電磁波がパワーアップしていて、私はとても苦しいです。

法事は無理だ、と自分でわかっているのであれば辞退するのが一番体によいことです。
私もこれ以上化学物質を体に溜めたくないので、これからの身内の法事は見送る予定です。

2019.9.11